どうも、氷河期おじさんです。
札幌の今日は、ここ最近の悪天候が嘘のように、久しぶりに青空の見えるいい天気でした。
それを見た母が、ふとこんなことを言いました。
「今日、お父さんの病院、行こうか」
実は、今年に入ってからまだ一度も、入院している親父の見舞いに行っていませんでした。
毎回日曜日に行こうと予定を立てるのですが、なぜかそういう日に限って大雪になるんですよね。
その結果、すでに3回ほど予定が流れています。
そして、札幌は明日からまた天気が荒れ模様とのこと。
今日のような好天の日に見舞いに行こう、という母の気持ちは理解できます。
ただ、おじさんは基本的に前もって予定を立てて行動するタイプなので、前日ならまだしも、当日に急きょ予定を入れられるのは正直かなり苦手です。
とはいえ、今日を逃すと、次にいつ見舞いに行けるかは分からない。
そう考えて、渋々ながらも急きょ親父の見舞いに行くことが決まりました。
面会時間は午後2時から。
昼食を済ませ、午後1時半頃に車で出発します。
親父の入院している病院へは幹線道路を通らなければならず、通常でも30分ほどかかります。
しかも今回は大雪の影響で車線が潰れている道路が多く、到着まで45分ほどかかりました。
以前にも書いた通り、親父は重度の認知症で、完全に寝たきりの状態です。
入院してはいますが、退院できる見込みはまずありません。
病室に入ると、親父は音の出ていないテレビを黙って眺めていました。
声をかけると、一瞬こちらを向いて少し笑い、またすぐテレビの方へ視線を戻します。
見舞いに行くたびに、天井を眺めているか、病室の出口をじっと見ているか、そのどちらかです。
話しかけても、意思の疎通はほぼ不可能な状態。
正直なところ、見舞いに行ってもこちらができることは何もありません。
生存確認が済んだら、さっさと帰りたいというのが、おじさんの本音です。
とはいえ、そういうわけにもいかないので、いつもコンビニでプリンを買い、母が親父に食べさせる―それが毎度の流れです。
おやつを食べる時だけは、ちゃんとこちらを向くんですよね。
入院前に「食べることだけが楽しみだ」と言っていた通り、食い意地だけは健在です。
ただし、一口食べると、またすぐ横を向いてしまいます。
母が「まだあるよ」とスプーンを差し出すと、その時だけこちらを向いて口を開け、食べ終わるとまたよそ見。
それを見かねた母が、「こっち見なさい」と軽く親父の頭を叩いた瞬間、異変が起きました。
それまで穏やかだった親父の目つきが、急に変わったのです。
あの「昔から見慣れていた目」。
何を言っているのかよく分からない言葉で怒鳴りながら、こちらを睨みつけてきました。
その時のおじさんの感想は、
「ああ、またか…」
それだけでした。
元気だった頃の親父は、DVこそありませんでしたが、典型的なモラハラ男でした。
家族よりも自分の楽しみが最優先。
家に帰れば殿様気取りで、何もしない。
家事や家族の手伝い、掃除も洗濯もできない(やらない)。
カップラーメンすら、自分で作れない人でした。
そして、少しでも気に食わないことがあると、あの異常な目つきで怒鳴り散らす。
子どもの頃から、あの目が本当に嫌いでした。
思わず「ボケてても、人の本性って変わらないんだね」と口にしてしまいましたが、当然、今の親父には理解できるはずもありません。
親父は、また何事もなかったかのようにテレビの方を向きました。
その瞬間、おじさんの心の中に浮かんだのは、
「一体、何のためにここに来ているんだろう?」
という疑問でした。
面会に来ても喜ぶわけでもない。
会話ができるわけでもない。
話しかけても、ほとんどこちらを見ない。
おやつの時だけ意地汚く口を開ける、その光景。
往復1時間半かけて、これをやりに来る意味って何なんだろう。
正直、無駄じゃないか、とすら思ってしまいました。
帰りの車中で、おじさんが
「今までは毎月面会に行ってたけど、2ヶ月に1回でいいんじゃない?」
と口にすると、母は少し間を置いてから、
「そうだね、私もそれでいいと思うよ」
と答えました。
別に、親父に感謝しろとは思っていません。
重度の認知症なのだから仕方がない部分があるのも分かっています。
おじさん自身、過去に介護職に就いていたことがあるので、「こういうものだ」という理解はあります。
それでも、こちらも人間です。
あの状態の親父を毎月見舞うのは、正直かなりしんどい。
今日明日どうこうなる様子でもない。
それなら、毎月こんな不毛感を覚え続けるくらいなら、2ヶ月に1回でいい。
そう思うと、少しだけ気持ちが軽くなった、そんな一日でした。
コメント