【結論】生活習慣病は「生活習慣の見直し」で誰でも予防・改善できる病気
生活習慣病は、日々の食事・運動・睡眠やストレス管理など、生活習慣の積み重ねが主な原因となって起こる慢性疾患です。
厚生労働省の2023年国民健康・栄養調査によれば、高血圧性疾患の患者数は約1,609万人、糖尿病は約552万人、脂質異常症は約401万人にのぼります。
また、メタボリックシンドローム該当者は約1,516万人(2019年時点)と、決して“人ごと”ではありません。
私自身、糖尿病・高脂血症・尿酸値異常(痛風予備軍)など、生活習慣病を一通り経験していますが、生活の工夫で数値を改善し、安定した日常を送れています。
「遺伝だから仕方ない」とあきらめず、今日からできる習慣の見直しが、未来の健康を大きく変えます。
本記事では医療の専門家ではなく“当事者”として、リアルな体験談と最新データ・実践的な対策をお伝えします。
1. 生活習慣病とは何か?
1-1. 生活習慣病の定義と種類
生活習慣病とは、日々の生活習慣の乱れが原因となり、長年にわたって進行する病気の総称です。
主なものは糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)、動脈硬化など。これらはいずれも自覚症状が少なく、放置すると心筋梗塞や脳卒中、腎不全などの重大な合併症につながるリスクがあります。
事実、「生活習慣病は、がん・心疾患・脳血管疾患など、日本人の三大死因に深く関与しています」(横浜銀行「生活習慣病とは?患者数はどのくらい?」より)。
かつては「成人病」と呼ばれていましたが、最近では10代や20代にも患者が増えているため「生活習慣病」と名称が変わりました。
1-2. 日本における現状──若年層にも広がるリスク
2023年現在、日本で生活習慣病を抱える人は推計で2,000万人を超えます(主要疾患のみでも延べ3,000万人近い)。
メタボリックシンドローム該当者数は約1,516万人です。(厚生労働省「国民健康・栄養調査」2019年)
スマホやネット環境の普及による運動不足、ファストフードやコンビニ食の増加、ストレス社会といった背景も、若年層への拡大要因となっています。
2. 生活習慣病と私のリアルな体験談
2-1. 糖尿病との出会い──決して“他人事”ではなかった
私が糖尿病と診断されたのは、約15年前、40歳手前のころです。
もともと甘いもの好きではありましたが、最大の要因は「強烈な職場ストレス」でした。ある出来事をきっかけに、急激に血糖値が悪化。
会社を退職した後、一旦は正常値に戻り治療を終了。
しかし生活の乱れが続き、数年後には再び投薬治療が必要となりました。
2-2. 痛風予備軍──「自覚症状ゼロ」でも薬が必要に
会社の健康診断で尿酸値の異常を指摘され、「痛風予備軍」と診断されました。
日本では痛風発作を経験したことのない「無症候性高尿酸血症」の人も増えていますが、尿酸値が7.0mg/dLを超える場合、腎障害や高血圧などのリスクも指摘されています(日本痛風・核酸代謝学会ほか)。
私自身は幸い今まで発作(足の腫れや激痛)を経験したことはありませんが、数値が高ければ薬によるコントロールが必要です。
2-3. 高脂血症・メタボリックシンドロームも“仲間入り”
脂質異常症(高脂血症)は、日本人のおよそ3%以上(401万人)が該当します(厚生労働省2023年調査)。
私も血液検査で中性脂肪やLDLコレステロールが基準値を大きく超えていました。
加えて、ウエスト周りの増加・体重の増加など、いわゆる“メタボ体型”に。
このように複数の生活習慣病が同時に進行する例は珍しくありません。
3. 生活習慣病の主な原因
3-1. 食生活の乱れが及ぼす影響
- 高カロリー・高脂質・高糖質の食事が習慣化すると、肥満や血糖値の上昇、脂質異常につながります。
- 「日本人の食塩摂取量は、男性10.7g/日、女性9.1g/日と依然として高く、世界的にも上位です」(厚生労働省「国民健康・栄養調査」2023年)
- 野菜や食物繊維不足、塩分・添加物の多い加工食品もリスクを高めます。
■ 体験談:「忙しい日はコンビニ弁当で済ませる」「夜食が習慣」だった自分
私も仕事の多忙やストレスから、つい手軽な食事に頼りがちでした。
これが体重増加・数値悪化の根本原因になったと、いまでははっきり自覚しています。
3-2. 運動不足──“やれない理由”と“できる工夫”
- デスクワーク中心で身体を動かす機会が少ない
- 実際、日本で運動習慣がある人は男性36.2%、女性28.6%(厚労省2023年調査)と約3人に1人程度にとどまっています。
- 「運動しなきゃ」と思っても、天気や時間、精神的問題で続かない
■ 体験談:ウォーキングの挫折と「踏み台昇降」への転換
ウォーキングは健康に良いと聞き、何度もチャレンジしました。
しかし実際には、途中トイレに行きたくなっても、田舎ゆえにコンビニ等も少なく、近場に公衆トイレもなく、さらに天気が悪い日は外出そのものが億劫になり、すぐに断念。
そこで自宅でできる「踏み台昇降運動」を始めたところ、これが想像以上に効果的でした。
雨の日でもでき、テレビを見ながら無理なく継続できたことで、体重は10キロ減・血糖値や血中脂質も劇的に改善。
「続けられる運動」を見つけることが、何より大事だと痛感しました。
3-3. ストレスと生活リズムの乱れ
- 強いストレスは血糖値・血圧・ホルモンバランスに悪影響を与えます。
- 睡眠不足や昼夜逆転も、代謝を下げ、生活習慣病を招きます
■ 体験談:職場のストレスで血糖値が急上昇
私の場合も、最大のきっかけは「心のストレス」でした。
仕事でのトラブルや人間関係の圧迫が、ある日突然、健康状態を大きく崩しました。
「ストレス対策」も立派な予防・治療の一つだと実感しています。
3-4. 喫煙・過度の飲酒が及ぼすリスク
- 喫煙は血管を傷つけ、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めます
- アルコールの過剰摂取は肝臓・心臓に負担をかけ、脂質異常や糖尿病悪化につながります
4. 生活習慣病を予防・改善するための基本原則
4-1. 食事:無理なく、長く続ける“ちょい改善”
- 糖質・塩分・脂質の摂りすぎを控える
- 野菜・発酵食品・魚や大豆などを意識して取り入れる
- よく噛み、ゆっくり食事する習慣を身につける
「生活習慣病の予防には、適度な運動、バランスの取れた食生活、禁煙を実践することが重要です」(厚生労働省)
■ 実践例:主食を少し減らし、サラダ・納豆・豆腐をプラス
「全部禁止」ではなく「ちょっとだけ減らす」「1品増やす」くらいが、無理なく生活に取り入れられます。
4-2. 運動:自宅でできる“ながら運動”のススメ
- 踏み台昇降やスクワット、軽い筋トレを日課に
- テレビを見ながら、歯磨きしながら等、“ながら運動”を生活に組み込む
■ 成功体験:「運動のハードルを下げたら、体が変わった」
無理なくできる運動を毎日のルーティンに。
結果的に体重・数値両方で効果を実感できました。
毎日・同じ時間に、と考えると無理が出ます。
週2~3回、空いた時間にでも、とゆるく始めるのが長続きのコツです。
4-3. ストレス対策・睡眠の質向上
- 毎日、短い時間でも自分がリラックスできる時間を意識してつくる。
- 早寝早起きを心がけ、寝る前はスマホを控えたり、お風呂で体を温めるなど、睡眠の質を高める工夫をする。
■ 体験談:「睡眠の乱れを正すだけで、朝の体調が大きく変化」
夜更かし・夜食が続くと、体調も悪化します。
生活リズムを見直すことの大切さを再認識しました。
4-4. 喫煙・飲酒:「完全禁止」ではなく“減らす”から始める
- 禁煙が理想だが、まずは本数・量を減らす目標でも良い
- 飲酒も「週に数回休肝日」をつくるだけでも十分な一歩
5. すでに診断された人が今からできること
5-1. 医師・専門家と相談しながら生活を見直す
- 定期的な血液検査、通院をサボらない
- 医師や管理栄養士のアドバイスを柔軟に取り入れる
■ 体験談:薬を飲んでも安心しない、生活改善とセットで考える
「薬を飲んでいれば大丈夫」と油断せず、あくまで生活改善と両輪で取り組むのが再発予防のコツです。
5-2. 症状が安定しても油断しない
- 数値が良くなっても、生活習慣を緩めない
- リバウンドしそうなときは「最初に戻る」意識で
5-3. モチベーションの保ち方と、挫折への対処
- 完璧主義を捨てる:「3日サボっても4日目に戻ればいい」
- 成功体験・改善の小さな変化を自分で記録し、励みにする
■ 体験談:時には挫折しても「またやり直せばOK」
外食や付き合いで乱れる日があっても、次の日から調整。この「リセット思考」が継続の秘訣です。
体重管理アプリ等を使うのも有効な方法です。
6. 医療者でなく“経験者”として伝えたいこと
6-1. 経験者のリアル:数字だけでなく“気持ち”にも目を向けてほしい
医療情報やデータだけでは伝わらない、“現実的なコツ”があります。
ストレスや不安、挫折しそうになる日々があっても、それが普通です。
6-2. 「やめないこと」が最大の武器
- 100点を目指さなくてもいい、「続ける」ことが一番大切
- 体調が悪い日、サボる日があっても大丈夫。大切なのは途中で投げ出さないこと
■ 体験談:完璧主義をやめると、気持ちも体も楽になる
「また明日からがんばろう」と気持ちを切り替えることで、健康習慣も無理なく続けられるようになりました。
7. まとめ──生活習慣病と上手に付き合うために
- 生活習慣病は「自分の生活を少しずつ見直す」ことから誰でも予防・改善ができる
- 食事・運動・睡眠・ストレス…どれか一つから始めればOK
- 一度や二度の失敗で投げ出さず、「またやろう」と思える自分を大事に
- 経験者として、私は“今日の選択が明日の健康を決める”と伝えたい
どんな小さなことでも、一歩踏み出せばきっと変化は訪れます。
私もそうでした。
あなたも気負わず、まずは身近な習慣から変えてみてはいかがでしょうか。
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